マンション購入時の注意点 いいマンションの選び方

不動産投資

現在賃貸マンションに住んでいますが、投資を学んでいくにしたがい賃貸派からマイホーム購入という不動産投資も選択肢に入るようになってきました。最近はマンションの購入に向けていいマンション、つまり資産価値の高いマンションを購入するにはどういうところに注意するのかを本気で勉強した結果、会計的な視点で自分なりによいマンションの着眼ポイントが見つかったので記載しておきます。

このブログの内容は自分と同じ境遇の以下のような方にも役立つように記載しています。

  • マイホームの購入を検討している方
  • 初めてのマンション選びでよいマンションってどこを見ればいいかわからない方
  • 同じグレード、同じ価格帯のマンションで迷っている場合の決めてとなるポイント
  • マンション購入後の修繕積立金や管理費について知識のない方

中古マンション購入時に必ず注意して見たポイント

中古マンション購入する場合、販売価格や立地、近隣相場との比較で適正かどうかといったところは必ず見ると思いますが、これだけ見て決めるのは将来もよいマンションであり続けられるかどうかを見極めるというのが不十分です。

企業の決算書を日々見ている仕事をしているので、株を買う時にその会社が将来企業価値があがるか、あるいは倒産の危機に直面するかは決算書の財務状況や事業計画などを見て判断しますが、購入検討しているマンションについて、マンションの決算書に相当する、「重要事項報告書」「管理費や修繕費の収支計画」「長期修繕計画」「組合の総会議事録」は必ず入手して「マンション経営の状況」を確認するようにしています。

同じようなエリア・間取り・売値にもかかわらず、このマンションの経営状況に大きな差がある場合はマンションの価値に大きな差がついていることになります。

長期修繕計画がどうなっているかまではマンション購入が初めての方はほとんど見ない方も多いと思いますが、ここに問題がある場合は将来の売却価格や今後の快適なマンション生活に大きく差がついてしまいます。

これらを入手したうえで特にチェックしているポイントは下記のポイントになります。

  • マンション全体の修繕積立金総額がいくらあるか。
  • 管理費や修繕積立金滞納額の有無
  • 修繕積立金が月額いくらか(過去と将来の月額積立額の推移)
  • 長期修繕計画を見て将来の修繕予定される金額と積立額が不足してるかどうか

マンション全体の修繕積立金総額はいくらかあるか

中古マンション購入する場合に、重要事項報告書にマンション全体の修繕積立金の総額が記載されています。中古マンション購入する場合は前の所有者からこの修繕積立金を引き継ぐことになりますが、これはこれまでの所有者が将来の修繕のために預金を積立ていた金額をそのまま引き受けるということなのでその金額は大きければ大きいほどいいということになります。

大規模修繕直後であればその積立金残高はほとんどなく、大規模修繕直前であれば、マンションの総戸数が30〜50戸前後であれば大規模修繕費用として2〜3千万円程度かかることが多いのでそれと同額に近い金額が積立てられていれば健全です。

これが、大規模修繕を行ったけど積立金が足りなくて借入をしているケースや大規模修正が計画されているのに修繕積立金が少ないと借入したり予定している修繕ができないという事態になってしまうのでまずは積立額がいくらあるかの確認を行うようにしてます。

管理費や修繕積立金の滞納から読み取れること

重要事項報告書には、管理費や修繕積立金の滞納額が記載されています。管理費はエントランスやエレベターなどの維持管理費用やマンション共用部の清掃、管理人の人件費を支払うための費用で、マンションは専用部分の部屋だけでなく、こういった共用部分が荒廃せずに綺麗にされていることでマンション全体の価値を構成しています。

マンションの管理費

管理費はマンションによって1万5千円〜3万円程度となっていることが多いですが、マンションの戸数が少ないマンションの場合は全体にかかるマンションの維持管理費用の一人あたり負担額が大きくなるので3万円近くなりますが、大規模マンションの場合は一人あたり負担額は小さくなります。マンション戸数が少ないにもかかわらずの維持管理費用が安い場合は一見いいように見えますがマンションの掃除がされていないとか、管理人が常駐していない等、マンションの価値を維持するための費用をかけていないだけという場合もあるので一長一短です。

マンションの修繕積立金

修繕積立金は、マンション共用部の日々の修繕だけでなく、12年〜15年の周期に一度大規模の修繕工事を行ってマンションの老朽化を防止し、塗装やコンクリートのヒビ割れなど大規模な修繕をするための修繕費がかかりますが、これを修繕するタイミングで一括して居住者に負担を求めると一人数百万円負担するようなことになりかねないので計画的に毎月徴収して積み立てるお金です。

管理費・マンションの積立金の滞納がある場合の注意点

管理費や修繕積立金の滞納がある場合は、マンションの価値を維持するのに必要な管理や修繕をするためにのマンション住民で全員で滞納者の分を立替えながら滞納者から徴収しないといけないという状況にあります。

マンションというのは部屋ごとに所有者が区分されているものの、そのそれぞれの所有者がマンション1棟の共同経営者であるということを忘れてはいけません。もし共同経営者の中に管理費や修繕積立金の支払いという決められたルールを守れない人がいるとなると、快適な日々の生活への支障や自分の資産価値を落としていうことに直結する場合があります。

管理費や修繕積立金の滞納がある場合

  • 滞納があることで必要な修繕ができず、マンションの老朽化を早めてしまう。
  • 将来売却する時に購入者から敬遠され買い手がつきにくいことの懸念
  • 滞納者への徴収手続きは、一般のマンション居住者が行うのは難しく、居住者の間でトラブルが起こらないか懸念

修繕積立金の毎月積立額の水準

購入後の修繕積立金は要確認 新築時の修繕積立金が少なすぎるケース

中古でマンションで築20年くらいの物件をみていると、20年くらい前の新築マンションの販売はローンの返済額の他に管理費や修繕積立金の支出が加わると月々の支払いが大きくなることから、修繕積立金は少額に抑えられれて10年後、20年後、30年後に大規模修繕しないといけない時期に徐々に値上げして費用の積立を計画しているマンションが多いことがわかってきました。

これが意味するところは、新築で購入した人とそれを中古マンションとして購入した人との関係では、中古でマンションを購入した人が新築で購入した人の修繕積立金まで負担しているということを意味しています。

この負担が後に購入した人ほど大きくなっていくようなマンションだと、その負担が大きくなる限界までマンションは次々に転売が繰り返され、最終的に修繕負担に耐えられなくなる頃にマンションが売れなくなってしまいます。まさにババ抜き状態になりかねないようなマンションの購入は避けるべきなので修繕積立金の過去と将来の負担金額がどうなっているかは重要です。

自分の中古マンション選びに目安とした修繕積立金としては、マンションの部屋1㎡あたり200円程度(平成23年に国土交通省が公表した「マンションの修繕積立金に関するガイドライン」が参考)が過去にも積み立てられていればOK、過去は非常に安い修繕積立額だった場合には、将来の値上げ計画されているかどうか、値上げ計画がない場合に長期修繕計画を見て修繕積立金の積立不足が生じないかといったところをチェックするようにしています。このあたりの長期修繕計画と積立金・修繕費の発生の表はエクセルで作られていて一般にはわかりにくい表となっていますが、これまで会計的な仕事に携わって身についたスキルのおかげで特に違和感なく理解できるので、将来のマンションの修繕による価値の保全が安心していいのか不安があるのか判別できるので自分なりの判断基準を持てています。

長期修繕計画のチェックポイント

大規模修繕が行われるのはいつか

長期修繕計画をみると毎年の修繕計画にあわせて一定の周期で大規模修繕の予定が記載されています。自分が購入しようとするマンションが大規模修繕直後か大規模修繕直前かはチェックするようにしています。

大規模修繕直後であればとりあえず修繕積立金の残高がプラスになっていればよいかなくらいの確認をするだけですが、大規模修繕前であれば、予定されている大規模修繕の費用と修繕積立金の残高を比較して不足しているケースがあるので、不足した場合に積立金をあげたり、借入金をしたうえで大規模修繕をしたりする場合があるので購入後に思わぬ負担を強いられるため注意が必要です。

大規模修繕はどんな修繕をしているのか

いくつかの長期修繕計画を見てみると同じくらいのマンション大きさや築年数でも修繕費の金額が2千万円から4千万円くらい差がついているのが見受けられます。修繕の内容を見ると外壁塗装やエレベータの取替など金額が大きいほど工事の内容が多岐にわたっていることが多く、金額が小さいと大規模修繕後の数年後にも金額が大きな修繕が予定されていたり、修繕積立金が十分に積み立てられていないことで修繕が抑えられてるようなところもあります。一概に大規模修繕といっても何を修繕しているのか、その後にさらに中規模の修繕を予定していて、その時に積立金がマイナスになっていないかの確認もあわせてするようにしています。

まとめ

マンションは「管理を買え」という言葉あるように、快適なマンションライフを長く続けるためには管理費や修繕積立金は欠かせない必要経費になってきます。この必要経費が不足して、住環境が悪化したりマンションの劣化が進んで資産価値が落ちてしまうといったことにならないように、いくつかの中古マンションを見比べて迷った場合は、マンション管理や修繕積立金の状況がいいほうを選ぶといった基準で判断するといいと思います。

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