増収減益 オイシックスラ大地2022年3月期第2Q決算解説

適時開示・決算分析

オイシックスラ大地の業績は増収減益 業績は悪くないが

2022年3月期第2Q決算短信

オイシックスの株価は決算発表後下落しています。このブログを記載している時点で時価総額も1,400億円程度まで落ちています。国内宅配事業は順調であるものの昨年がコロナの影響でプロモーション費用等投資コストをかけずに売上が伸びたことで業績が良かったといったという特殊要因があったので対前年比では減益になっていますが会社の業績予想からは順調に推移しています。直近決算の経営成績は下記のとおりです。

オイシックス決算短信より引用

売上高は前期比18%増で、会員数の増加による影響で76億円の売上増、PurpleCarrot(米国子会社)の売上増が約15億円が主な増収要因となっています。なお、コロナの影響で昨年大きく伸びたARPU((Average Revenue Per User)は今期はその特殊要因がなくなったことで▲29億円の減収要因にはなっていますが全体的に売上は堅調に推移しています。

また、米国子会社のPurpleCarrotは今後のオイシックスの海外展開のベンチマークになるため注目しているのですが、セグメント利益が約4億円で第一四半期よりは落ち込んでいるものの今のところは問題なさそうです。ただ、PurpleCarrotは昨年コロナの影響で大きく増収した反動もあり、会員数が減少しておりコロナが落ち着き経済活動が再開すると業績が低迷する可能性もあるため今後も注意して見て行く必要があります。

海外企業の買収は業績が当初見込みとおりいかないというケースも少なくないため、のれんの減損の兆候がないかの確認は重要です。2022年3月期第2四半期の貸借対照表ののれんの金額はPurpleCarrot買収分を含め14億97百万円となっています。

2022年3月期の業績予想

2022年3月期の業績予想は直近の公表から変更なく下記となっています。

オイシックスラ大地決算短信より

第2四半期の売上高が561億67百万円で進捗率53%、営業利益は33億47百万円で進捗率66%となっているため営業利益は計画を上回って進捗しているため業績の上方修正の期待はありますが、今のところ下期の業績は、下期のコロナの感染の流行がどうなるか予測できないところもあり据えておいている状況にあります。

オイシックスラ大地の株価は決算発表後に下落の傾向

第2四半期の決算発表前は株価が5000円を超える場面がありましたが、決算発表後に株価は下落し現在は株価は3685円(2021年11月17日の終値)となっており、株価は大きく下落しています。

もともと通期で減益の業績予想ですが、第1四半期が順調だったこともあり、第2四半期の業績は昨年の業績を超えてくることを期待していた投資家の期待には届かなかったということが株価に反映していると思われます。

コメント

タイトルとURLをコピーしました