株価・業績好調 リクルートホールディングス 2022年3月期 第1Q決算解説

適時開示・決算分析

リクルートホールディングスの業績は増収増益 コロナ前の水準を上回る

2022年3月期第1Q決算短信

リクルートホールディングスの業績は昨年同期間のコロナ流行による事業環境の悪化からの反動もあり大幅に増収増益となっています。特殊な事業環境が追い風になっているとはいえ売上収益が6,664億円前年同期比で39%と増収率は相当高い水準になっています。これはコロナ前の2020年3月期第1Qの売上高の5,944億円と比較しても12%の増収率となっています。期初の業績予想から第1Qの段階で上方修正するという好調ぶりです。

営業利益も1,047億円と前年同期比で292%と大幅に増加しており、第1Qの決算は下記のとおり。

リクルートホールディングス決算短信より引用

リクルートホールディングスの事業は大きく3つの事業に分類されます。

  • HRテクノロジー事業:オンライン求人プラットフォームの運営や、人材ビジネスに関するソリューションの提供
  • メディア&ソリューション事業:住宅・美容・結婚・旅行・飲食などの多様な分野において、オンラインプラットフォームの運営などを通じた広告ビジネス
  • 人材派遣事業:事務職派遣、製造業務・軽作業の派遣ならびに各種専門職の派遣などの総合的な人材派遣サービス事業を世界各国で展開

当第1Qの売上の大幅増収を牽引したのはHRテクノロジー事業となっています。HRテクノロジー事業の売上収益は1,844億円となっており、期初の会社業績予想を上回り前年同期比で148%(前第1Qは741億円)と大幅に増加しています。日本では度重なる緊急事態宣言により業績の回復は限定的でしたが、米国を中心に海外では行動制限の緩和から大幅に採用需要高まっていることが業績に反映されています。

HR事業の売上は全体の27%程度ですが、EBITDAといった利益ベースでは約55%を占めています。

その他、メディア&ソリューション事業と人材派遣事業も前年同期の落ち込みから回復していずれも増収増益となっています。メディア&ソリューション事業だけはまだコロナ前の2020年3月期の第1Qの売上水準には戻ってきていません。

2022年3月期の業績予想

2022年3月期の業績予想は下記となっています。

リクルートホールディングス決算短信より引用

売上収益は2兆6000億円〜2兆7000億円、営業利益は2700億円〜3400億円とさすが日本でTOP10に入る時価総額11兆5,800億円(2021年9月30日時点)という大企業だけあって桁が違います。

第1Qの営業利益が1,047億円で進捗率は30%〜38%となっているので、第1Q以降は世界的に現在の高い採用需要は落ち着いてくると見ているのかやや保守的に見ているように思えます。

リクルートホールディングスの株価も大きく上昇

2020年3月のコロナショックの時に株価は大きく下落しましたが、その後は大きく株価が上昇していってます。

現在の株価は6,832円(2021年9月30日時点)となっており、年初の4,264円(2021年1月4日時点)から60%上昇しています。配当は年間21円を予定しているので配当利回りは0.3%と高くないですが、今や世界中で投資をして株価も大きく伸ばしていることから配当よりもさらなる成長により株価を上げてくれれば投資家としては納得いくところでしょう。

トヨタと同様に世界中で誰もが知るような企業になるようさらなる成長を期待しています。

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